こんにちは、コマルです。「会社案内(パンフレット)を作りたいけれど、何を載せればいいのか分からない」——デザインを頼む前の段階で、いちばん多いご相談です。テンプレートを埋めていけば形にはなりますが、それだと「あって困らないけど、誰にも刺さらない冊子」になりがち。今日は、載せる前に決めておきたい考え方を、物知り猫のタイガーと好奇心旺盛なマルが整理します。
先に決めるのは「載せる中身」ではなく「渡す相手」

マル
ねえタイガー、会社案内ってどんな内容を載せればいいの? 事業内容とか、会社の住所とか?

タイガー
それも載せるんだけど、順番が逆なんだ。先に決めるのは「中身」じゃなくて「誰に、何のために渡すか」。ここが決まっていないと、あれもこれもと詰め込んで、結局ぼやけた冊子になっちゃうんだよ。

マル
渡す相手で、載せるものが変わるの?

タイガー
大きく変わるよ。同じ「会社案内」でも、採用の説明会で学生に配るのか、新規の取引先に営業で渡すのか、金融機関に見せるのかで、いちばん見せたい中身が違うんだ。
信用のために見せる相手:金融機関・元請け前に出す中身 図1同じ会社案内でも、渡す相手(用途)によって前に出すべき中身が変わる。全部を等しく載せると、いちばん伝えたいことが埋もれる。

マル
なるほど……。じゃあ、全部の用途に使える万能な1冊は作れないの?

タイガー
作れなくはないけど、「全員向け」は「誰にも刺さらない」の裏返しになりやすい。まずはいちばん渡す機会が多い相手を1つ決めて、その人に向けて作る。他の用途は、そのあとで差分を足すくらいがちょうどいいんだ。
ここまでのまとめ
- 会社案内は「中身」より先に「誰に・何のために渡すか」を決める
- 用途(採用/営業/信用)で、前に出すべき中身が変わる
- 「全員向け」は狙わず、まず渡す機会がいちばん多い相手に絞る
最低限これだけは載せる「基本の6つ」
相手を決めたら、どの用途でも土台になる要素があります。まずはこの6つを押さえておけば、抜けのない構成になります。

マル
土台になる中身って、どんなもの?

タイガー
大きく6つだね。順番にも意味があるから、流れで見てみよう。
図2用途が変わっても土台になる6要素。上から順に「興味を持つ→中身を知る→信じる→行動する」の流れになっている。

マル
この順番って、なにか決まりがあるの?

タイガー
読む人の気持ちの流れに沿っているんだ。表紙で「なんの会社か」を一目で伝えて、事業内容で中身を知ってもらう。そこで終わらず、「強み」と「実績」で"信じられる理由"を渡すのが大事。最後に会社概要と連絡先で、行動できるようにする。この順番が崩れると、読み手が置いていかれるんだ。

マル
強みと実績って、似てない? どう違うの?

タイガー
いい質問。ひとことで言うと、強みは主張で、実績は証拠なんだ。「対応が速いです」だけだと、こちらが言っているだけ。そこに「平均◯日で納品」「◯年で◯件」みたいな数字や事例が付いて、はじめて信じてもらえる。強みは必ず、それを裏づける実績とセットで置く。ここが会社案内のいちばんの肝だよ。
ここまでのまとめ
- 土台は6要素:①表紙 ②事業内容 ③強み ④実績 ⑤会社概要 ⑥連絡先
- 並びは「興味→理解→信頼→行動」の流れに沿わせる
- 強み(主張)は、実績(証拠=数字・事例)とセットにして初めて効く
つまずきやすい、4つの失敗パターン
構成の型が分かっても、作る段になると同じところでつまずきがちです。よく見かける4つを挙げておきます。

マル
失敗って、たとえばどんなの?

タイガー
1つ目は情報の詰め込みすぎ。ページが空いているともったいなく感じて、あれもこれも載せたくなる。でも読む側からすると、余白がないページは読む気が失せるんだ。「載せない勇気」が要る。

マル
空いてると、つい埋めたくなっちゃうよね……。

タイガー
2つ目は自分視点で書いてしまうこと。「創業以来◯◯を大切に」みたいな自社の物語ばかりで、「それで、私に何をしてくれるの?」が読み手に伝わらない。主語を"うちの会社"から"読む相手"に置き換えるだけで、ずいぶん変わるよ。

マル
3つ目は?

タイガー
連絡先が探しにくいこと。せっかく興味を持ってもらえても、電話番号や問い合わせ先が小さかったり、奥のページに隠れていたりすると、その場で行動につながらない。連絡先は「探させない」のが鉄則だね。

マル
あと1つは……?

タイガー
4つ目はすぐ古くなる作り方。料金や取扱商品、スタッフ数みたいに変わりやすい情報を、刷り直さないと直せない紙にがっつり刷り込んでしまうと、変わるたびに全部作り直しになる。変わりやすい情報はWebに逃がす——これが次の話につながるんだ。
ここまでのまとめ
- ①詰め込みすぎ→「載せない勇気」。余白も情報のうち
- ②自分視点→主語を「読む相手」に置き換える
- ③連絡先が探しにくい→連絡先は探させない
- ④すぐ古くなる→変わりやすい情報は紙に刷り込まない
紙とWeb、役割を分けると失敗しない
最後の失敗(すぐ古くなる)を避けるコツが、紙とWebの役割分担です。

マル
今どき、会社案内って紙で作る意味あるの? ホームページがあればいいような……。

タイガー
どっちが上、という話じゃなくて、得意なことが違うんだ。紙は、商談や説明会でその場で手渡せて、相手の記憶に残りやすい。Webは、いつでも最新に直せて、詳しく載せられて、検索から見つけてもらえる。

マル
じゃあ、こう分ければいいのかな。変わらない"顔"になる部分は紙で、変わりやすい詳細はWebで、って。

タイガー
まさにそれ。紙の会社案内には「うちはこういう会社です」という変わらない軸だけを載せて、料金表や事例の詳細、最新のお知らせはWebに置く。紙にはWebへのQRコードやURLを一本入れておくと、両方の良いとこ取りができるんだ。

マル
紙で興味を持ってもらって、詳しくはWebで、っていう流れが作れるんだね!

タイガー
そういうこと。紙とWebを別々に考えるんじゃなくて、1つの流れとして設計する。そうすれば、作り直しの手間も減るし、伝わる情報量も増えるよ。
ここまでのまとめ
- 紙=その場で手渡せて記憶に残る/Web=最新に直せて検索で見つかる
- 変わらない「軸」は紙、変わりやすい「詳細」はWebに分ける
- 紙にQRコードやURLを入れ、紙→Webの流れを1つに設計する
まとめ:埋めるのではなく、渡す相手から逆算する
会社案内づくりでいちばん多いつまずきは、「空いたページを埋めにいく」こと。そうではなく、誰に何のために渡すかを先に決めて、そこから逆算すると、載せるものも、省くものも自然に決まります。
土台は6つ(表紙・事業内容・強み・実績・会社概要・連絡先)。強みは実績とセットで置き、変わりやすい情報はWebに逃がす。この考え方があれば、デザインを頼むときも「何をどう作りたいか」を自分の言葉で伝えられます。
ロゴやチラシと同じく、デザインを個人と会社のどちらに頼むか迷ったらロゴ・チラシは個人と会社どっちに頼む?が参考になります。そもそもWebサイトが必要かを考えたい方はホームページがない会社は損してる?、制作を頼む相手の選び方は制作会社の選び方、費用を抑えて身の丈で始める作り方はAIでホームページは作れる?もどうぞ。Comaruのデザイン・制作の考え方はサービス一覧にまとめています。
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この記事は、みなさんの“困る”を解決する猫の手「コマル」がお届けしました。 「うちの場合はどうなる?」は 30分無料相談 でどうぞ。