こんにちは、コマルです。AIを使い始めてしばらく経つと、多くの会社が一度はこの問いにぶつかります。「これ、続けたほうがいいのか、そろそろやめたほうがいいのか」。厄介なのは、この問いに答える基準を、ほとんどの会社が使い始めた後になって考え始めることです。先に、結論の形を見せます。次のチャートは、続けるかやめるかを、そのときの気分ではなく手順でたどるための流れです。
大企業のように、細かいKPIを設計する余裕は小さな会社にはありません。ここで示すのは、始める前に3つだけ決めておけば足りる、軽い基準です。
Q1 始める前に「やめる条件」を1行で決めていたか
例:3か月使って、この作業の時間が減らなければやめる
いいえ
今すぐ1行だけ条件を決める
そこから測定期間を仕切り直す。決めていないまま迷い続けても答えは出ない
はい
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Q2 決めていた測定のタイミングは来たか
期限・回数など、あらかじめ決めておいた「測る日」
まだ
その日まで様子を見る
「なんとなく」で前倒しに判断しない
来た
次の問いへ
Q3 決めていた条件を満たしているか
満たしている
続ける
「もう飽きた」という気分だけでは、ここでの結論を覆さない
満たしていない
やめる
「もったいない」という気分だけでは、ここでの結論を覆さない
チャートの前提はひとつだけです。やめる条件を、使い始める前に1行で決めておくこと。これさえ守れれば、あとの分岐は機械的にたどれます。なぜ「先に」決める必要があるのか、まずはそこから見ていきます。
なぜ「あとから」では決められないのか
条件を決めないまま使い続けると、たどり着く先は2つのどちらかです。ひとつは、効果がはっきりしないまま、なんとなく続いてしまう状態。もうひとつは、実際には効いているのに、なんとなく気分で手を止めてしまう状態です。
たとえば、経理の入力作業にAIを使い始めたとします。3か月経っても速くなった実感がないのに、「せっかく契約したから」とそのまま更新してしまう。逆に、明らかに時間が減っているのに、担当していた人が異動になった拍子に誰も引き継がず、立ち消えになる。どちらも、条件を先に決めていなかったことが共通の原因です。

マル

タイガー

マル

タイガー
条件を決めずに使い続けると起きること
- 効果があいまいなまま、誰も「やめよう」と言い出せずに続く
- 逆に、効いているのに担当者の気分や忙しさで途中で止まる
- どちらも、あとから振り返ると「なぜ続けた・やめたのか」を説明できない
ものさしの作り方——3つだけ決める
ものさしと呼んでいるのは、大げさな仕組みではありません。始める前に、次の3つだけを1行ずつ決めておくことです。
(あとで揉める)良い決め方
(先に1行で決める)
3つとも「始める前」に決めるのが前提。使い始めてから決めようとすると、そのときの調子や空気に流されやすくなります。

マル

タイガー

マル

タイガー
ものさしの3要素
- ①何を測るか——あとで数えられる、具体的な1つに絞る
- ②いつまでに——始める前にカレンダーへ入れる
- ③届かなかったらどうするか——ここも始める前に決める。「様子見」を選択肢に残さない
たとえば、「問い合わせ返信の下書き作成に使う。3か月後に、1件あたりの対応時間が測って分かるくらい減っていなければやめる」——これで3つとも埋まります。数字も期限も、細かく決めすぎなくて構いません。大事なのは、始める前にこの3つを言葉にしておくことです。
例外——ものさし通りに動かなくていい場合
ものさしは絶対のルールではありません。認めている例外は2つだけです。
ひとつは、条件にまだ届いていなくても、明らかに伸びている途中だと分かる場合です。この場合は「やめる」を先送りしてよいですが、そのかわり次にいつ測り直すかを、その場で決め直すのが条件です。「なんとなく延長」にはしません。
もうひとつは、条件を満たしているのに、状況そのものが変わってやめる場合です。担当者が抜ける、そもそもの業務が無くなる、といったケースがこれにあたります。この場合は条件とは無関係にやめてかまいませんが、やめる理由を一言メモしておくのがポイントです。あとで「なぜ効いていたのにやめたのか」を聞かれたとき、気分で片づけたのか理由があってのことなのかが分かるようにしておきます。

マル

タイガー

マル

タイガー
Comaruの実務ではこう決めている
一次情報として示せる統一基準があるわけではありませんが、Comaruでは新しいツールや使い方を試すとき、始める前に「いつまでに」「何が変わっていなければやめるか」をメモに残すようにしています。効果が出ているかどうかの測り方は時短効果の測り方で書いた方法をそのまま使うことが多く、条件さえ決まっていれば、あとは測った結果を当てはめるだけで判断できます。
メモといっても、凝った様式は使いません。日付・何を測るか・いつ見直すかの3行で足りています。大がかりな管理表を作ろうとすると、それ自体が続かなくなるからです。

マル

タイガー
始める前に決めておくと楽になること
- 続ける・やめるの判断に、そのときの気分や忙しさが入り込みにくくなる
- 「なぜ続けたのか・やめたのか」を、あとから一言で説明できる
- 例外を使うときも、理由を残す習慣がつく
まとめ:判断は、効果が分かる前に済ませておく
AIを続けるかやめるかで迷いが長引くのは、多くの場合、判断の基準を後回しにしているからです。何を測るか・いつまでに・届かなかったらどうするか——この3つを始める前に1行ずつ決めておけば、あとの判断はチャートをたどるだけで済みます。
「効いているのに気分でやめる」も「効いていないのにズルズル続く」も、原因は同じです。判断の基準が、感情が動きやすいタイミング——つまり使い始めたあと——に置かれていることです。基準を「使う前」に前倒しするだけで、この2つはどちらも防げます。
大がかりなKPI設計や、専任の担当者は要りません。小さな会社であれば、社長やAI担当が始める前に1行決めるだけで十分に機能します。むしろ仕組みを重くするほど、その仕組み自体が続かなくなります。
すでに何かを使い始めていて、条件をまだ決めていない場合も、遅すぎることはありません。今から1行決めて、そこを起点に測り直せば十分です。最初の30日で何を確認するかは社内にAIを入れる最初の30日に、効果の測り方はAIで浮いた時間、どう数える?に、一度やめたあとの再挑戦の仕方は一度AIをやめた会社が、もう一度始めるときに変えることにまとめています。この判断を誰が下すかで迷う場合は、AI導入は社長の一存で決めていいのかもあわせてご覧ください。
30分無料相談では、「今使っているAI、続けるべきか判断がつかない」「これから始めるものに、どんな条件をつければいいか」を、実際の使い方に合わせて一緒に整理できます。判断を先延ばしにしたまま使い続けるのが気になる方は、お気軽にどうぞ。
この記事は、みなさんの“困る”を解決する猫の手「コマル」がお届けしました。 「うちの場合はどうなる?」は 30分無料相談 でどうぞ。
