こんにちは、コマルです。以前のChatGPTに会社の情報を入れて大丈夫? で、「入力した内容が学習に使われることがある」という仕組みを説明しました。今回はその続きで、実際にどこを操作すれば学習に使われなくなるのか 、具体的な手順です。物知り猫のタイガー と、心配性のマル が、公式ヘルプページを実際に確認しながら進めます。
この記事は2026年8月時点のOpenAI公式ヘルプセンター・公式ポリシーページの記載にもとづいています。画面の項目名や配置は改定されることがある ので、実際に操作する際は最新の画面をご確認ください。参照した公式ページは記事末尾にまとめています。
オフにすべき設定は、実はひとつだけ
マル
前に「学習に使われないようにする」って話を教わったけど、結局どこを触ればいいの? 設定画面、いろいろありすぎて迷子になりそう……。
タイガー
安心して。個人で使っている場合、直接さわる設定は基本的にひとつだけ 。「Improve the model for everyone(すべての人のためにモデルを改善する)」というトグルを、オフにする。これだけなんだ。
マル
えっ、それだけでいいの?
タイガー
そう。OpenAIの公式ヘルプにも、無料版・Plus・Proの個人アカウントは「データ共有がデフォルトで有効 」になっていて、このトグルをオフにすれば「オフ以降の新しい会話は学習に使われなくなる」と、はっきり書かれている。まずはこの一箇所を覚えてしまえば、今日の話の8割は終わり。
ここまでのまとめ
個人(無料・Plus・Pro)で触る設定は「Improve the model for everyone」トグルひとつ
OpenAI公式ヘルプに明記:この設定はデフォルトで「オン」=データ共有が有効な状態
オフにすると、オフ以降の新しい会話が学習に使われなくなる
無料版・Plusの手順(今すぐできる)
マル
じゃあ、実際にどう操作すればいいの? 教えて!
タイガー
4ステップだよ。①画面右上(またはサイドバー)のプロフィールアイコン を開く ②**Settings(設定)を選ぶ ③ Data Controls(データコントロール)**を開く ④「Improve the model for everyone(すべての人のためにモデルを改善する) 」のトグルをオフにする。これで完了。
1 プロフィールアイコンを開く 画面右上(またはサイドバー下部)のアイコン
2 Settings(設定)を選ぶ メニューの中から選択
3 Data Controls(データコントロール)を開く 設定内の項目
4 「Improve the model for everyone」をオフ 本体の操作。Voice modeは別トグルなので併せて確認
図1 無料版・Plus・Proの個人アカウントで、学習をオフにする手順(2026年8月時点)。OpenAI公式ヘルプセンターの記載にもとづく。
マル
Web版とスマホアプリで、やり方は違うの?
タイガー
たどる場所はほぼ同じ。PCのブラウザ版もスマホアプリ版も、プロフィールアイコン→Settings→Data Controlsの順 にたどり着けるよ。この設定はアカウントに紐づいているから、どちらか一方でオフにすれば、サインインしているすべての端末に反映される 。毎回設定し直す必要はないんだ。
マル
音声で会話するモード(Voice mode)も、これで一緒にオフになる?
タイガー
ここが公式ヘルプにも注意書きがある落とし穴でね。Voice modeは別トグルとして分かれている んだ。音声でも仕事の相談をすることがあるなら、Data Controlsの画面で、音声のほうの項目も一緒に確認しておこう。
ここまでのまとめ
手順:プロフィールアイコン→Settings→Data Controls→「Improve the model for everyone」をオフ
一度オフにすれば、サインインしている全端末に反映される
Voice modeは別トグル。音声でも相談するなら、あわせて確認する
一時的なチャット(Temporary Chat)の使いどころ
マル
この前ちらっと出てきた「一時的なチャット」って、さっきの設定と何が違うの?
タイガー
「Improve the model for everyone」はアカウント全体の既定値を変える スイッチ。一方でTemporary Chat(一時的なチャット)は、その1回の会話だけを"記録に残さない"モード なんだ。新規チャットの右上にある、ピル型の「Temporary」ボタンから始められる。
マル
じゃあ、いつもはオンのままにしておいて、ちょっと際どい相談のときだけTemporary Chatを使う、みたいな使い分けもできる?
タイガー
そのとおり。公式ヘルプでも、Temporary Chatは履歴に残らず、学習にも使われない と明記されている。カスタム指示(Custom Instructions)は効いたままだけど、過去の会話やメモリー(記憶)は参照されない、まっさらな状態で話せるんだ。
マル
じゃあ完全に何も残らないってこと?
タイガー
そこは次の章で話すね。「学習に使われない」のと「記録が一切残らない」のは、実はイコールじゃないんだ。
ここまでのまとめ
Temporary Chatは、その1回の会話だけ履歴に残さないモード(新規チャット右上の「Temporary」ボタン)
履歴に出ない・学習に使われない・メモリー(記憶)を参照しない、がまとめて有効になる
カスタム指示は効いたまま。過去の会話を踏まえた相談には不向き
Business・Enterprise・APIは、なぜ設定しなくていいのか
マル
法人向けプランは初期設定で学習に使われないって聞いたけど、これも同じように設定をオフにしておいたほうが安全じゃないの?
タイガー
そこがポイントで、
する必要がない んだ。契約そのものが「学習に使わない」を前提にしていることは
こちらの記事 で話したとおり。今日つけ足すのは2点だけ。
「ChatGPT Business」は2025年8月に「ChatGPT Team」から名前だけ変わったもの (中身は同じ。古い記事の「Team」表記も今のBusinessと同じだと思っていい)。そしてもう1つ、
会社側が明示的に同意(オプトイン)した場合だけ 、例外的に学習に使われることがある。何もしなければ「使わない」が既定、というのは変わらないよ。
マル
個人向けと法人向けで、根っこから仕組みが違うんだね。
無料・Plus・Pro(個人) × デフォルト=学習に使われる ・ChatGPT Free ・ChatGPT Plus ・ChatGPT Pro Settings→Data Controlsで自分でオフにする操作が必要
Business・Enterprise・API等 ○ デフォルト=学習に使わない ・ChatGPT Business(旧Team) ・ChatGPT Enterprise・Edu ・APIプラットフォーム 契約上の既定。個人での設定操作は不要
図2 ChatGPTのプラン別・入力データの学習利用デフォルト(2026年8月時点)。OpenAI公式ヘルプ/Enterprise Privacyページより。
ここまでのまとめ
Business・Enterprise・Edu・API等が学習に使わない仕組みの詳細はこちらの記事 へ
差分①:「ChatGPT Business」は2025年8月に「ChatGPT Team」から名称変更されたもの(中身は同じ)
差分②:会社側が明示的に同意(オプトイン)した場合だけ、例外的に学習に使われる
オフにしても消えないもの
マル
じゃあ、さっきの設定をオフにしておけば、もう何も心配いらない?
タイガー
そこは過信しないでほしい ところなんだ。オフにしても消えない・変わらないものが、いくつかある。
マル
たとえば?
タイガー
1つ目、オフにする前の会話は、さかのぼって除外されない 。公式ヘルプにも「オフにすると、"新しい"会話が学習に使われなくなる」と書かれていて、過去分は対象外。2つ目、安全確認のための保存 。Temporary Chatも含めて、不正利用の監視や法令上の必要があれば、最大30日はコピーが保持されることがある 、と明記されている。3つ目、通常のチャット履歴そのものは自分で削除しない限り残り続ける 。削除しても、OpenAI側のシステムから完全に消えるまでには最大30日かかる。
マル
「オフにした=安全」じゃないんだ……。
タイガー
「学習には使われなくなる」のと「痕跡が一切残らない」は別の話、ということ。だからこそ、設定に頼りきらず、そもそも入れる情報を選ぶ ことが効いてくるんだ。
× オフでも消えない ・オフにする前の会話(さかのぼって除外されない) ・安全確認・法令対応のための保存(最大30日) ・削除しない限り残る通常の会話履歴 図3 学習オフの設定で消えるものと、消えないもの(2026年8月時点)。安全確認・法令対応のための保持は設定によらず残る。
ここまでのまとめ
オフにする前の会話は、さかのぼって学習対象から外れるわけではない
安全確認・法令上の必要があれば、最大30日はコピーが保持されることがある(Temporary Chatも含む)
通常の会話履歴は、自分で削除しない限り残り続ける(削除後も完全消去まで最大30日)
設定より先に効くのは「入れない」の線引き
マル
じゃあ、設定をちゃんとオフにしたうえで、次にやることは?
タイガー
ここまでの話は、あくまで「入れてしまった後」の被害を減らす備え。もっと効くのは、そもそも入れて困る情報を入れない という、いちばんシンプルな線引きなんだ。会社の機密か、お客さんの個人情報か、重要な契約情報か——「これが外に出たら困るか」で先に決めておく。
マル
でも、どこまでが「困る情報」なのか、迷うことがありそう……。
タイガー
そこはよく分かる。次の記事で、「入れていい情報・ダメな情報」 を具体例つきで整理するね。今日はまず、設定を1つオフにして、Temporary Chatの使いどころを覚える ——ここまでできれば十分だよ。
まとめ:まず設定、次に線引き
ChatGPTを学習に使わせない設定は、無料版・Plus・Proならプロフィール→Settings→Data Controls→「Improve the model for everyone」をオフ の1操作です。Business・Enterprise・APIといった法人向けは、契約上デフォルトで学習に使われないため、この操作は不要でした。
ただし、オフにしても、①過去の会話はさかのぼって除外されない ②安全確認のための保存は最大30日残ることがある ③削除しても完全消去までは時間がかかる——この3点は変わりません。設定は「入れてしまった後」の備えであり、いちばん効くのは、最初から入れる情報を選ぶことです。
前提になる漏洩の仕組みはChatGPTに会社の情報を入れて大丈夫? 、それを会社のルールに落とす手順は小さな会社の生成AI利用ルール にまとめています。Comaruの支援内容はサービス一覧 をどうぞ。
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参考(一次情報):OpenAI Data Controls FAQ /What if I want to keep my history on but disable model training? /Temporary Chat FAQ /Chat and File Retention Policies in ChatGPT /OpenAI Enterprise privacy /ChatGPT Business Rename FAQ
※本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。設定項目の名称・場所や各プランの既定は改定されるため、実際の操作前に必ず最新の公式ヘルプをご確認ください。
この記事は、みなさんの“困る”を解決する猫の手「コマル」がお届けしました。 「うちの場合はどうなる?」は 30分無料相談 でどうぞ。